【プロフィール】
株式会社 松 常務取締役 松野 成伯さん
香川県高松市出身。全国的にみて香川の訪問看護普及率が低いという現状を目の当たりにし、平成24年、代表の松村幸太さんとともに訪問看護・介護に特化したサービスを提供する株式会社松を設立。介護事業者連盟香川県支部障害福祉部門支部長も務める。
COLUMNコラム
【介護・福祉事業者 代表者インタビュー】株式会社 松 常務取締役 松野 成伯さん
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01.法人の理念と取り組みについて
貴法人の大切にしていることや、介護・福祉で力を入れている取り組み、そして地域とのつながりをどのように大切にされているか教えてください。
当社は「在宅で看取れる社会の実現」をモットーに、思いや夢に寄り添い街をつくるという経営理念のもと、「思いがある、夢がある、あなたとあなたの暮らす街が豊かであるために」というスローガンを掲げ、職員第一主義の基本方針により働く人が満足できる環境づくりを最優先に進めています。こうした取り組みが利用者に還元され、高松市の福祉の未来につながることを願い、特に高齢化に伴う「自宅で暮らし続けたい」というニーズに応えるため、定期巡回・随時対応サービスを充実させ、余生を住み慣れた自宅で過ごせる選択肢を提供しています。
02.介護・福祉の現状と課題
現在の介護・福祉業界の課題について、特に人材不足や働き方改革への対応、そして利用者やご家族からの要望の変化について、どのように感じておられるか教えてください。
まずは、少子高齢化による人手不足が大きな課題ですね。特に介護・福祉業界では、介護を必要とする人は年々増加傾向にあるのですから。まさに需要と供給のバランスが取れていないのが現状です。加えて、介護報酬の引き下げが人手不足の引き金にも。
当社では、四国はもちろん全国でも希有な「サッカー枠」を設けています。学生時代から続けてきたサッカー選手としての人生を断念することなく、福祉の実務経験や資格を取得することができる画期的なシステムです。実際に、サッカーの練習や試合に参加しながら仕事を続けているスタッフが多く在籍。若い人たちがそれぞれの思いを持って活躍しているので、課題とされている介護士の高齢化や人手不足という面では逆行しているのが強みでしょうね。
03.香川の地域福祉の展望
香川県ならではの福祉の特徴や強み、地域住民や他の法人・企業との協力事例、そして今後香川の福祉をより良くするために必要なことについて教えてください
会社設立当初は、香川県における在宅訪問看護の普及率が全国ワースト1位という残念な状態でした。「在宅介護は無理」という概念が先行する中、私たちは自宅でも過ごせるということを実証してきました。これにより、今では同様の事業所も徐々に増え、在宅での生活がより実現できる世の中に変わっていくのではないかと思っています。香川はいい意味で閉鎖的、「自分たちで何とかしたい」とかたくなに思う人もいることでしょう。そういった人たちサービスを利用すれば、もっと余裕を持った生活が送れるという現実が広く周知されるといいですね。
また介護福祉に関する国の施策に対して、東京や大阪といった都会はすぐに取り組むといったイメージがありますが、香川はどうしても反応が遅いように感じます。今は情報社会なので、好ましいと思える都会の取り組みをいち早く吸収して反映させることで、香川の福祉環境がよりよくなっていってほしいものです。
04.今後の展望とメッセージ
今後の事業展開や新たに挑戦したいことをはじめ、福祉の仕事に興味を持つ方へ向けて伝えたい想いやメッセージについて、将来への考えも含めてお聞かせください。
当社のサッカー選手が地域のイベントのお手伝いをしたり時には参加したり。常に交流を図っているので、「サッカー選手を応援する=(株)松を応援する」につながることを期待したいですね。スタッフたちには実務経験を積んで国家資格にも挑戦し、セカンドキャリアを目指してほしいものです。このサッカーと福祉という独自のカリキュラムは、今や全国から注目を集めるまでに。県外出身者も多くいるため、「松」の理念や価値観を地元に持ち帰って起業し、定期巡回といわれるサービスを全国展開してほしいと思っています。